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2014年10月 19日
糖質制限いろいろ
糖質制限の賛成派と反対派、本屋の陳列棚には刺激的な言葉が並びます。 これまでの流れとしては,次のようになります。 1.以前より、ダイエットや糖尿病の治療法としては、カロリー制限や脂質制限が主流であった。 2.カロリー制限や脂質制限よりも糖質制限の方が効果が早く、糖質摂りすぎによるさまざまな症状の改善効果もあるため、糖質制限が健康に良いという考えが広まってきた。さらに、糖質摂取そのものを罪悪視し、極端な糖質制限を主張する意見も生まれてきた。 3.安易な糖質制限がブームとして広まることに危機感を持ち、糖質制限の危険性を指摘しておかなければならないと考える医師たちが、黙っていられないと糖質制限反対の本を出すようになった。 これまでの歴史が示すように、まず常識を覆す意見(糖質制限派)が世間の注目を浴び、注目を浴びたが故にそれに反対する意見(糖質制限反対派)も注目を浴びているという構図です。出版社にとっては願ったり叶ったりの,アンチエイジング振り子現象です。 出版社としては、本を売るのが第一使命ですので,表題、ブックカバー、帯が、読者を引きつけるものでなくてはなりません。そのためには、当然過激な表現になってしまいます。 物事には良い面と悪い面があります。 アンチエイジングに関してはもさまざまな意見があり、これさえすれば絶対だというものはありません。 〇〇だけで〇〇できる....というような文句があればまず疑ってかかった方が良いでしょう。 糖質制限に関しても、何の目的で、どのような人に、どの程度の糖質制限を、どの位の期間行うかが問題となります。 さて、僕は、糖質制限の賛成派、それとも反対派でしょう? 今週中に、福岡アンチエイジングNAVIにアンチエイジングダイエットのページを公開しますのでご覧下さい。
投稿者 医療法人明柳会 | 記事URL
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2014年10月 13日
日本性機能学会賞 受賞
テストステロン補充療法に関する論文が日本性機能学会賞を受賞しました。 テストステロン筋肉注射後の男性ホルモンの経過を血液検査と唾液検査とで比較したものです。要約すると次のようになります。 1. 唾液中のテストステロンとDHTは注射翌日に最高値に達した後、ほぼ直線的に低下し、投与11日目以降は投与前値以下に低下する。 2. 血液中の遊離テストステロンおよびDHTも同様の経過をとる。 3. 唾液テストステロンと血液中の遊離テストステロンの間には統計学的に相関関係が認められる。 4. 唾液DHTと血液中のDHTとの間にも統計学的相関関係が認められる。 唾液ホルモン検査は、侵襲がなく、検査のために来院する必要がないため、テストステロン注射後の経過観察に有用な検査だということが分かりました。今後、唾液ホルモン検査の重要性が認識されていくと思われます。 本論文は、男性ホルモン注射後の唾液中テストステロン濃度と血中濃度とを比較した国内初の論文ですが、唾液DHTに関する結果は世界的にも貴重なデータだと思われます。DHTとは、テストステロンが組織中で変化したもので、男性型脱毛や前立腺肥大の原因になるホルモンです。男性ホルモン補充療法によりDHTが増え過ぎると副作用として問題になります。 当院での男性ホルモン補充療法に関する研究が医学に貢献することができ、大変うれしく思います。 研究にご協力いただきました被験者の皆様大変ありがとうございました。 現在も引き続きテストステロンクリーム投与後の唾液ホルモンの経過について研究中です。研究にご協力いただける方を募集しています。ご協力いただける方は、期間中のクリーム(約1.5ヶ月分)が無料になります。その後も継続して治療を希望される方は,次の1.5ヶ月分が半額になります.また、無料で唾液検査を受けることができますので、その後の治療に役立てることができます。
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