ジェノタイプ2型のC型肝炎に対するインターフェロンフリー内服薬、
ソバルディが保険適応になりました。
僕にとっても患者様にとっても待ちに待ったC型肝炎療薬です。
でも、処方してみて驚きました。
何と1ボトル28日分で約150万円(1錠約6万円)になるそうです。
僕が医師になって1回に処方した中で最高額です。
肝炎医療費助成制度利用すると自己負担は最高2万円でおさまりますが、
残りの分が税金で支払われていることになります。
これまで100人以上の患者にインターフェロン治療を行ってきましたが、
何割かは入れ墨または麻薬注射の患者でした。
自業自得でC型肝炎になったのに、
なぜ税金で高い注射を使って
入れ墨や麻薬注射によるC型肝炎患者を助けないといけないのか.......
と思ったこともありました。
でも、このような患者がたくさんいたからC型肝炎治療が進歩し、
医療行為などの感染経路で感染した患者が救済されているのは紛れもない事実ですので、何とも言えません。
国は医療費削減のため、8割をジェネリック薬品にしようと対策を立てています。
高額で特殊な治療を必要とする病気が保険で治療できるようになる一方で、
今後、日常診療のさまざまな分野で医療費が削られていくと思われます。
予想される国民健康保険の破たんが現実になる日も遠くないかもしれません。
ギリシャのように.........
自分のからだを守るのは自分自身です。
僕たち個人が自覚して
健康に対する意識を高め、
運動や食事に気を付けて毎日を過ごしていけば、
生活習慣病や寝たきりにならずに、医療費も削減できるでしょう。
そのためにはどうしたら良いかを考え、実践するのが抗加齢医学です。
これからも、皆様といっしょに
元気で長生きする方法について学んでいきたいと思います。
元気だけど、生活ができないから長生きしたくない
という世の中にだけはなりませんように......